当院では鼻・副鼻腔の手術は主に局所麻酔下に行い、安静を含めて約3時間程度での日帰りです。
術者がこれまで大学病院での数多くの手術経験、指導経験・合併症の経験を踏まえ、また日本の名医、世界の先生方から研修をうけ、より低侵襲でより安全に行うことで日帰り手術が可能になりました。
入院と同様に、術後は帰宅してからも当日・翌日は安静にしていただき、入院と同様に、手術当日は痛みや出血、合併症など困った事があればご連絡いただけるように配慮しております。平均3~4日で社会復帰されています。手術ですので痛みや出血、合併症などが心配されると思いますが、局所麻酔の工夫、鎮静剤の使用などでより安全に行うことが可能です。
手術後、入院をご希望の方は近くの病院に一泊入院が可能です。どうぞご相談ください。鼻呼吸をしている間、Nasal cycleといって鼻粘膜は1時間〜2時間毎に収縮が左右交代しており、つまり右優位・左優位の時間が交互に存在します。鼻を左右に分けている鼻中隔が大きく曲がっていることで空気の通り道が狭くなり、特に夜間の鼻閉は睡眠へ影響します。鼻中隔を丁寧に矯正し鼻呼吸しやすくします。
下鼻甲介の腫れを軽減して鼻呼吸の気流をスムーズにするため、内部の骨切除によって鼻腔形態を再構成し鼻の通りを良くします。ただし、減量しすぎたり粘膜機能が損なわれると逆に鼻閉を感じてしまう事があるため、粘膜を丁寧に温存し、早く粘膜機能が元に戻りやすい様に気をつけて手術を行い、呼気、吸気を改善していきます。
鼻汁や粘膜の腫れが強度であれば、鼻内へ過剰な指令を送る神経を細やかな操作で切断しアレルギー症状を軽減させます。
軽症であれば、アレルギー反応によって粘膜が腫れると空気の通り道を塞ぐことがあります。麻酔後、炭酸ガスレーザーを用いて粘膜の腫脹を軽減させます。施行中は片側約5分程度です。
副鼻腔に貯まった膿を排泄する穴がふさがってしまった場合、手術によって流れ出しやすく道を広げます。できるだけ傷を少なく、体への負担を少なくするため、内視鏡を用いて手術を行い、回復を早めます。さらに手術時にはナビゲーションシステムによって安全に操作を行います。手術する副鼻腔の範囲はI型~IV型とさまざまで、当院では世界で最も優れたCT装置を用いて評価し適切な手術範囲を決定します。
軟口蓋、口蓋垂、口蓋扁桃など、気道を狭くしている部位を切除・形成します。気道が広くなることでいびき・睡眠時無呼吸が軽減する可能性があります。
初診 病気の原因、手術以外の選択肢がないか検査、治療手術のための全身検査(採血など)
全身検査結果説明と手術について説明
手術当日、注意事項を守って医院へ。手術後1時間ほど医院にて安静、おちつけば帰宅。
当日・翌日は自宅安静、翌々日以降、体調をみて徐々に日常生活へ戻して社会復帰してください。
翌日、翌々日にタンポンを除去したのちは自宅にて洗浄。
2週目以降は週1回〜月1回程度処置します。
3〜6ヶ月で創部が完治すれば治療終了。
手術の費用について、当院の手術はすべて保険適応です。高額な手術の場合、高額医療費制度を利用して費用を抑えることが可能です。
以下は高額医療適応前の3割負担の際の費用です。手術範囲によって費用が変わります。
アレルギー性鼻炎 レーザー手術(両側) | 約1万円 |
アレルギー性鼻炎 後鼻神経手術 | 約9万円(片側) |
鼻中隔手術 | 約2万円 |
鼻中隔外鼻変形手術 | 約7万円 |
下鼻甲介骨手術 | 約2万円(片側) |
副鼻腔手術 1つの副鼻腔 | 約3万円(片側) |
副鼻腔手術 複数の副鼻腔 | 約8万円(片側) |
高額医療費制度について、ご加入の医療保険から「認定証」の交付を受け、当院の窓口で提示すれば窓口負担が一定の金額にとどめられます。
手術を受けた月の翌月の初日から「2年」まで手続き可能です。
申請やご質問は、勤務先の健康保険組合、国民健康保険であれば市役所まで。
公的医療保険における制度の一つで、同じ暦月(月の初めから終わりまで)に複数の医療機関や薬局の窓口で支払った額が、一定額を超えた場合に、超えた金額を支給する制度です。
負担の上限額は年齢や所得によって異なります。
厚生労働省ホームページを参照
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/juuyou/kougakuiryou/index.html
健康保険所得区分 | 自己負担額 | |
---|---|---|
1 | 年収約1160万円〜 | 約26万円 |
2 | 年収約770〜1160万円 | 約18万円 |
3 | 年収約370万〜約770万円 | 約9万円 |
4 | 〜年収約370万円 | 約6万円 |
5 | 住民税非課税の方 | 約4万円 |
手術前に撮影したCTを地図がわりに、手術を行なっている部位をカーナビのように現在地を確認しながら進めていきます。
2020年はコロナ禍において手術によって患者さん・スタッフともども感染のリスク対策がなされるまで一時中断を余儀なくされましたが、手術の工夫と発熱など有れば延期をさせていただくことで手術を無事終え、さらに術後鼻閉改善までは一層の感染対策をしていただくことで感染を避けられたかと考えております。入手する新規の情報を日々更新して対応を変更していきます。日帰り手術を希望していただき、また局所麻酔ですが緊張せずにウトウトとしている間に進めていく手術に共感いただき当院での手術を希望していただいた患者さんに感謝申し上げます。本年も多くの先生方からご紹介いただき、手術をさせていただきました。誠にありがとうございました。
術後どうしても体の反応は起こるものの、ほんのわずかでも安全に安心に自宅で過ごしていただけるよう工夫を凝らしてまいります。これからも誠心誠意、最善の診断、治療を行って参りますのでどうぞよろしくお願い申し上げます。
自宅簡易検査 85件
副鼻腔手術 41件
(好酸球性副鼻腔炎、上顎洞真菌症、歯性上顎洞炎、鼻ポリープを含む)
鼻中隔弯曲症手術 68件
内視鏡下鼻腔手術(下鼻甲介) 103件
アレルギー性鼻炎(経鼻腔的翼突管神経切断術、後鼻神経手術) 45件
アレルギー性鼻炎 レーザー手術 33件
鼓膜切開 26件
チューブ留置 14件
多くの方々に当院だの手術を選んでいただきありがとうございました。2019年も多くの先生方からご紹介いただき、手術をさせていただきました。誠にありがとうございました。
副鼻腔炎の手術について、2019年は新たにナビゲーションという機器(Fiagon)を取り入れて、手術前に撮影したCTを地図がわりに実際に手術を行なっている部位をカーナビやGoogleマップのように現在地を確認しながら進めていくようになりました。
またアレルギー性鼻炎の手術では後鼻神経の手術をする際の視野を良くする機材を増やして安全な手術を追求しました。ただ、アレルギー性鼻炎の手術後から副鼻腔炎による症状が出てきた症例があり、患者様に大満足とまでは至らなかったことが一つ心残りでした。これからも誠心誠意、最善の診断、治療を行って参ります。どうぞよろしくお願い申し上げます。
副鼻腔手術 64件
(好酸球性副鼻腔炎、上顎洞真菌症、歯性上顎洞炎、鼻ポリープを含む)
鼻中隔弯曲症手術 87件
内視鏡下鼻腔手術(下鼻甲介) 86件
アレルギー性鼻炎(経鼻腔的翼突管神経切断術、後鼻神経手術) 16件
アレルギー性鼻炎 レーザー手術 63件
鼓膜切開 47件
チューブ留置 14件
当院での手術を希望された患者さんや、遠方からも受診いただいた患者さん、また近隣の先生方からもご紹介いただき誠にありがとうございました。
手術当日もせめて鼻詰まりがましに過ごせれるように、例えば片側ずつ手術を行ったり、術後に鼻呼吸し易いようにAIRWAY(児玉チューブ)を挿入したり、術後の鼻タンポンガーゼを痛くないように、さらに工夫して参ります。
1例の方には術後1週間ほどで鼻出血があり少量ながらにご迷惑をおかけしました。できるだけ早期に仕事など日常生活に戻っていただけるように努力しておりますが、術後1週間は旅行などのイベントを避けて極力無理しないことも大切と思われました。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
副鼻腔手術 58件
鼻中隔手術 45件
下鼻甲介手術 28件
アレルギー性鼻炎 後鼻神経手術 8件
アレルギー性鼻炎 レーザー手術 42件
萎縮性鼻炎手術 1件
鼓膜切開 58件
鼓膜チューブ挿入 15件
平成29年は内視鏡のカメラを3CMOSを搭載したハイビジョンカメラ「Niscam7500」に更新し、画面が大きく手術がより安全、スムーズになりました。
副鼻腔手術 36件
鼻中隔手術 26件
下鼻甲介手術 38件
アレルギー性鼻炎レーザー手術 21件
鼓膜切開 43件
鼓膜チューブ挿入 17件